
こんにちは!今回は、印刷用紙や機能性材料を手掛ける老舗メーカー、**三菱製紙(証券コード:3864)**の株式投資について解説します。
2026年2月中旬、個人投資家界隈をざわつかせるビッグニュースが飛び込んできました。なんと、三菱製紙が待望の「株主優待の新設」を発表したのです。日用品の価格高騰が続く今、家計の強い味方になること間違いなしの銘柄ですが、手放しでおすすめできない「注意すべきポイント」も存在します。
優待や配当の魅力から、直近の業績見通しまで、リアルな現状をまるごと紐解いていきましょう!
Contents
待望の株主優待が新設!生活必需品が大量にもらえる激アツ内容
今回の最大の目玉は、自社グループの家庭紙ブランド「ナクレ」製品がもらえる株主優待制度が新設されたことです。「ナクレ」は東北地方の木材を原料にした、肌触りの良さでリピーターの多い人気ブランドです。
- 対象となる株数: 500株以上(5単元)
- 継続保有条件: 1年以上(※毎年3月末および9月末の株主名簿に、同一株主番号で500株以上の保有が3回以上連続で記載されていること)
- 権利確定月: 毎年3月末
- 優待内容: 以下の4つから好きなものを1点選択
- A: ナクレティッシュ(5箱×10パック = 計50箱)
- B: ナクレトイレットペーパー・シングル(12ロール×8パック = 計96ロール)
- C: ナクレトイレットペーパー・ダブル(12ロール×8パック = 計96ロール)
- D: ナクレハンドタオル DRY(5箱×10パック = 計50箱)
【優待利回りと投資目安】 株価が約790円前後(2026年2月下旬時点)で推移しているため、500株取得するための最低投資金額は約39.5万円となります。 トイレットペーパー96ロールやティッシュ50箱をスーパーで買うと数千円の出費になりますし、何より「かさばる日用品が自宅にドカンと届く」という実用性と手間の削減効果は絶大です。金額換算での優待利回りは算出が難しいですが、生活防衛の観点からは非常に高い価値があります。

配当金はしっかりキープ!現在の利回りと推移
三菱製紙は過去に業績低迷で無配の時期もありましたが、近年は復配を果たし、株主還元への姿勢を見せています。
- 2024年3月期(実績): 10円
- 2025年3月期(実績): 15円
- 2026年3月期(予想): 15円
現在の株価水準(約790円)で計算すると、**予想配当利回りは約1.9%**です。高配当株と呼べる水準ではありませんが、先ほどの「超実用的な日用品優待」と合わせることで、長期保有による総合的な満足度はかなり高くなる設計になっています。
【要注意】手放しでは喜べない?直近の業績見通しと下方修正
さて、ここからが投資家として冷静に見るべきポイントです。優待新設の発表で湧いた一方で、同日(2026年2月13日)に発表された「2026年3月期 第3四半期決算」の内容は、かなり厳しいものでした。
- 通期業績の下方修正: 当初55億円と予想していた通期の経常利益を、35億円(前期比23%減)へと大幅に引き下げました。
- 第3四半期は赤字転落: 第3四半期(10-12月)単体で見ると営業赤字に転落しており、累計の最終損益も約20億円の赤字となっています。
この不調の背景には、ペーパーレス化による国内の印刷用紙の需要低迷、ドイツ事業の販売減少や再構築費用の計上、さらに老朽化した設備トラブルなどが重なっています。「紙素材事業」という本業が構造的な逆風を受けており、機能性材料など高付加価値な新規分野への転換が急務となっているのが現状です。
投資する前に押さえておきたい注意点(リスク)まとめ
三菱製紙へ投資する際は、優待の魅力だけでなく以下のリスクをしっかり理解した上で資金を投じましょう。
- 優待獲得のハードルが高い 「100株」ではなく**「500株」が必要であり、かつ「1年以上の継続保有」**が条件です。買ってすぐに次回の権利確定で優待がもらえるわけではない点に注意してください。
- 業績悪化による優待・配当の改廃リスク 優待制度は新設されたばかりですが、今後の業績回復が遅れ赤字体質が続くようであれば、将来的に減配や優待制度が見直される(改悪・廃止)リスクはゼロではありません。業績推移の定期的なチェックは必須です。
総括すると、三菱製紙は**「大ボリュームの日用品優待は非常に魅力的だが、本業の業績立て直しには課題が残る銘柄」**と言えます。すぐに株価の大きな上昇を狙うというよりは、余剰資金を使って生活必需品を確保しつつ、気長に企業の構造改革と業績回復を応援できる方に向いている銘柄です。